アニメとゲームのレビューBlog
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2007/10/27
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「月宮あゆの消失」あゆシナリオの一つのピークを迎えた回。
割と明示的な伏線をずっと張ってきていたからシナリオにも演出にも意外性は無いが、あゆに関して言えばその魅力を充分に引き出した構成でファンには堪らないだろう。
ボクッ娘じゃない「オレ、月宮あゆ」や名雪の制服を着た姿など、あゆフューチャー回として充分な出来ばえ。

第1話のAパートを始めとして繰り返されるあゆのモノローグ「夢・・・夢を見ている・・・」
それは願いと約束で構成され、夢の中だけで生かされる儚い存在。
その願いと約束は祐一の記憶を頑なに封じ込め、夢を夢であり続けさせる呪文。
祐一とヒロインたちは、この雪の街で7年間の夢の中を生きていると言い換えることが出来るかもしれない。
その中で現実を感じさせるのが水瀬家の二人なのだが、少しあとで触れよう。
やや不安なのがメインヒロイン(真琴・舞・栞)=ファンタジー、サブヒロイン(美汐・佐祐理・香里)=リアルってポジショニングに感じられるので、なっ、な、名雪は?

アバンは前回の祐一とあゆのキスシーンから引きずって照れ顔やセリフがこそばゆいが、今回のキャラデと演出から受ける印象が エロゲ ギャルゲに先祖帰りしたような錯覚を覚える。
ここ、セリフも劇伴も必要ないかも。
感動のシーンを茶化すつもりは毛頭ないが、やはりこの駅前でのシーンは衝動的な行為に感じられる。あゆの入浴シーンでの指先を唇に触れて「あっ」とため息をつくリビドーも、これまでの抑制の効いた演出からは異質。まあサービスカットとして受け取っておけば気にもならないが、そんなカットを狙ってBS-iは警告テロップを入れてくる。

祐一の細かい記憶は曖昧なままだが、お互いの気持ちを確かめてからは次第に手口が大胆になり、ベランダから祐一の部屋へあゆの 夜這い 訪問。
廊下から来ると名雪に気付かれる事を考慮しての行動で、こんな計算が出来るのはあゆらしくない気がするが、愛の力ゆえか。
でも名雪は気付いているはず。次の大会に向けての朝練と取り繕っているが、祐一も驚くほどのシャキっとした顔で朝食の席に先にいるなんて・・・昨晩は祐一の部屋での出来事が気になって眠れなかったに違いない。

回想は夕暮れ、大きな木の上のあゆ。
そしてそろそろ夢からの目覚めの時が近づく。
放課後の駅前で初恋談義の祐一の「ひどく悲しい事があったような気がする」
祐一の記憶の断片カットが一瞬挿入される。
あゆの不安「目の前の現実すべてが夢なんじゃないか」

あゆが通うという学校は西の森の中。その場所は大きな木の切り株。
それはあゆが自ら語った通りの現実。
夢が夢である事に向き合った存在「ボク、ここにいたらいけないの?」
人を人としての存在たらしめているものは自己同一性(self-identity)だと思うのだが、それを担保する夢が覚め現実と向き合うならば、あゆは消えるしかない。
「ゴメンね、祐一君、もう合えないと思うんだ。せっかく再会できたのに、7年ぶりで会えたのに、本当にゴメンね・・・」
7年前はあゆの前から祐一が消えた消える予定だったが、今は祐一の前からあゆが消えた。

余談だが一つ、自己同一性の外面的な記号としては「名前」が必要で、特に昔は戦で名乗ることや名を汚すなど名にこだわる事が多い。祐一の初恋の人の名前を名乗った「真琴」は、この時点で人になったのだと思う。この初恋の年上の人は、上述の駅前でのあゆとの初恋談義の中で「よく覚えていない」人として出てくる。

さて、人外の者たちが跳梁跋扈する夢の中で比較的マトモなのが水瀬母娘。
やっちゃった後で帰宅した祐一とあゆを見つめる名雪、その視線に感づく秋子さんのツートップの遠近カットは、何の効果音や劇伴がなかったとしても、この絵だけで何を言わんとするかわかる。
名雪の視線はあゆに向けられているのではなく、あくまで祐一だけ。
授業中に空を見上げる祐一に視線をやる名雪。
「大会が終わったから、少し親孝行しなきゃ」と言う言葉の先には、祐一への複雑な感情と事件への予感が漂う。

実はこの物語の最大の奇跡は、秋子さんの存在だと同意してくれる方が全国には800人程いると思うのだが、その超母親は名雪の気持ちにもあゆの存在の意味にも気付いている(はず)
真琴の時もそうだったが、祐一に断定して話すことはない。
「7年前の事、覚えてないんですよね?」顔を曇らせつつも「木が1本切られただけで・・・」
それに祐一よ、秋子さんのことを詮索してはいけない。全国の視聴者が知りたがっている事ではあるが「仕事の都合で・・・」とはぐらかされてしまった。
秋子さんの仕事って何だ? 7年前から禁則事項だ。

名雪のシナリオはこれからあるはずだが、いわゆる名雪エンドではない予感がひしひしと・・・
驚きの秋子さんエンドだったら京都に足を向けて寝ないことにするが、順当にあゆ又は全員大団円エンドだろう。
そう言えば「ボクのこと、忘れないで下さい」と対になるセリフの出番がまだ。
あゆの願いが二つ残っているならば、この後どのように描いてくるのか注目。
それは最終回の事かもしれない。
スジと関係ないはずだが、ぴろがベッド上の祐一の足にじゃれていたのが印象に残った。

第21話 君のいない輪舞曲~ronde~
第22話 追想の交響楽~symphony~
第23話 茜色の終曲~finale~
第24話が最終回のようだが、まだ未発表のサブタイは追唱曲~kanon~だろう。

Kanon アイテム
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