アニメとゲームのレビューBlog
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2007/10/27
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ゲーム原作では舞と佐祐理の卒業式シーンで、やや唐突に舞の物語が締め括られた覚えがある。
制作側の解釈を控えて、プレイヤーの判断に任せる感じだったように思う。
京都アニメーション版Kanonでは、投げっぱなしすることなく制作者側のオチをつけた感のある第15回。

構成からするとこの1話、特にBパートにかなりの圧縮感がある。
Aパートは2体の魔物を倒して急から緩へ。視聴者もホッとしたところにAパートエンドからの新たな緊張。そしてBパートの過去話から現実の衝撃と、よそ見などしていられない。サブタイの小奏鳴曲もこの1話の中の構成を指して付けられたのだろうか。

ゲームの基本作法としては、クライマックスでも一枚絵と少々の音楽と不本意ながらの冗長なテキストで構成せざるを得ないが、アニメ表現がそれに縛られる必要は無い。
光と影、動と静の狭間で見せる舞シナリオのラストにはテキスト的な表現は相応しくない。
京都アニメーションは映像と音響の圧倒的な効果で、もたもたせずに一気に描き上げた。

2クールあるんだから並のシリーズ構成だと、この話で2話使いたくなるのではないだろうか。例えば舞の回想と祐一の過去話で1話、もう1話で魔物退治で感動的なハッピーエンドのように。
でも彼らはエンディングをこの1話に圧縮構成して見せた。この点が舞シナリオの最大の美点だと思う。
あっ、もちろん前回の佐祐理ミニシナリオが効果的だったのは言わずもがな。

その無駄に尺を使わない構成が、このドラマの「日常の上にある非日常」いや?Kanonは逆か、水瀬家や商店街それに普段の学校生活など「非日常の出来事が溢れる雪国の街にある日常生活」も手抜きなく描いているから、この奇跡の物語を受け入れる素地が出来てくるのだろう。

今までの伏線回収もあるので、今回のスジを追っていく。
アバンで舞が言う「(祐一の)体が覚えているはず」だが、忘れっぽい祐一だからダメなんじゃない?とツッコミを入れたくなる。
Aパートの「なんだか、かくれんぼみたいだな」「ずっと昔やった事がある」
オープニングカットや今までにも出て来た画の、うさ耳つけた舞のこの伏線はBパートですぐに回収される。
舞自身は魔物の正体に気付かない風だが、祐一がその「逃げた少年」だと気付いていることは明示されていただろうか?
体に広がる痣で力が入らず「祐一、私を助けて」に、その事も含めて込められているのだろうか。
戦闘シーンの描写クオリティは素晴らしい。満月を背に屋上から飛び降りる舞の一閃のカットは息を呑む美しさ。

Bパートは舞の過去話を一気にたたみ掛ける。
舞が「ごりらさん」「きりんさん」と呼ぶ伏線の動物園の話と雪ウサギ。
記憶が曖昧だが東映アニメーション版は、この雪ウサギが駅前のペデストリアンデッキに作られてなかっただろうか?
病気の母の奇跡の回復、その舞の持つ不思議な能力、テレビ出演とオカルト親子と追われた過去。短いカットをつないで舞の力の源泉をコンパクトに見せる。

そして祐一との出会いと魔物が生まれた経緯。
夏休みの終わり「魔物が来るんだよ、いつもの遊び場所に」
祐一と遊んだ麦畑に建設重機。
ここで第1話、名雪に案内された学校で祐一が言う「このあたり前は麦畑だった」の伏線が回収。祐一の記憶の封印はかなり強固で、舞との記憶はその「魔物」によってようやく封印解除される。

そこから10年間、舞はこの魔物と戦いながら麦畑のあった場所に祐一が帰ってくるのを待っていた。その舞が自ら持つ奇跡の力により生み出した魔物、自らその土地に封印し戦いつづけた魔物。それと同時に封印したものは舞の「希望」でもあったわけだ。
祐一の記憶と同様、舞の希望も呪縛から解き放たれた事になる。
自らを縛り傷つき戦いつづけた舞のテーマ曲は「少女の檻」

魔物の存在の原因は全て自分にあり、それが佐祐理を傷つけた事を悟り自刃する舞を救うのは、解放された希望の力。
全て自作自演に見えかねないこのシナリオを救うのは、舞の悲しい過去がカタルシスをもって希望と笑顔で終わるからだろう。その希望の力は舞が元々持つものであるし「逃げた」祐一も今は自ら戦い舞との約束を果たしたからに他ならない。
できれば次回あたりで佐祐理と舞の笑顔のフォローを見たいところ。

声のあるキャストは祐一・舞・幼時の祐一・舞の母だけ。
昔の水瀬家で秋子さんとチビ名雪も出ていたが、モブだった。
それにしても秋子さん、10年前と容姿が全く変わらない超母親。

次回第16話 「真夜中の聖譚曲~oratorio~」
予告であゆが慌ててましたが、予想より早く秋子さんのイベントも発生か?
佐祐理は入院中、たぶん舞も入院か通院中、栞も多分通院中、そしてまた・・・
第1話で伏線張っている病院を舞台に栞シナリオの序盤が展開する予感。

Kanon アイテム
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