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アニメとゲームのレビューBlog
お知らせ
2007/10/27
過去記事も含め、新サイトに移転しています。
http://blog.crosschannel.jp/
今後とも新サイトをよろしくお願い致します。

なぜ?と考え出すとキリがない、奇跡の物語の第一幕が下りた。
原作ゲームの時代から様々な解釈がされてきたこの作品も、映像の圧倒的な光と影の描写の前では語る言葉を失くす。
原作は設定やシナリオは粗く、ご都合主義的なところもあり伏線すらも提示してない事が多いのだけれど、その足りない部分がプレイヤー、視聴者の想像を膨らませた事が成功の要因なのだろう。

今回の京都アニメーションは想像の余地は残しながらも、マルチシナリオ故のヒロイン間の感情の交差の少なさを補おうと構成する努力が見られる。
あくまでも祐一視点は揺るがないが、満遍なくヒロインとフラグ立てながらも徐々にフォーカスを絞り、真琴に関係するキャラしか登場しなくなった。
もう、真琴に関する伏線は回収するのみ・・・物語の最後は決められている。

水瀬家の超母親、秋子さんは真琴の運命を全てわかっている。
その超娘、名雪も当然にしかもさりげなく、いつもと変わらぬように真琴が夜には帰ってくるかのように。グランドには残された雪だるま二つ。
外食、プリクラ、冬の花火(劇伴も「冬の花火」)、コミック「冬のおわりのアデュー」
Aパートにイベントを圧縮した感があるが、Bパートと後日談を考えると納得行くバランス。

物見の丘での祐一と真琴にBパートを丸々充てた。
奇跡の雪のない草原、二人だけの結婚式。子供のままごとのような。
鈴だけを残し、突然真琴は夕暮れに還って行った。

後日談
美汐「もしかしてこの街の半分、人ではないのかもしれない」
祐一は美汐も?と疑った表情だが、いや、もっと他にいるぞ。
祐一「同じ夢を見てたんだよな、俺たちは。そしてそこから帰ってきた」
そんな事ないと思うぞ、祐一。これからも夢を見つづけることになるのだから。

真琴は消えたとも死んだとも狐になったとも思わない。
願いが成就し、居るべき場所へ戻ったのだろう。
春の草原で眠る真琴、ぴろが迎えにきたのか?ゲームエンドのようなラスト一枚絵。
真琴が人として祐一に会うまでのプロローグ全てをこの一枚絵が表しているのだろう。
いや、このカット、もっと遠くの未来の真琴の物語の始まりかもしれない。

エンディング曲がイントロからフェードイン。
エンディングアニメーションも真琴バージョンに変えろよ!と言う意見もあるかもしれないが、これで良い。真琴の物語は区切りがついただけで、終わったわけではないのだから追悼はいらない。

Kanon アイテム
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